お名前ドットコムからネームサーバを変更せずにConoHa WING(レンタルサーバ)でドメインをSSL設定し利用する
September 12, 2020
お名前ドットコムでドメインを取得していて、ネームサーバもお名前ドットコムのまま運用したい。しかし ConoHa の公式ページを見ると、「ドメインのネームサーバーを ConoHa のネームサーバーに設定する必要がある」といった説明がある。でも実際そんなことはなかったので記録。
背景 #
お名前ドットコムで example.com
(=ネイキッドドメイン)を取得していて、そこから aaa.example.com
といったサブドメインを作成している。サブドメインの方は VPS で運用しているアプリに使いたく、ネイキッドドメインの方は ConoHa WING(レンタルサーバ)で使いたいという状況。
意図としては、サブドメインはアプリで利用し、アプリが増えるごとに bbb.example.com
、 ccc.example.com
といった具合に増やしていく想定で、ネイキッドドメインはポータルサイトのような各アプリへのリンク集というページに使用する。
アプリとポータルサイトの運用サーバは分けておきたく、かつポータルサイトはアプリと違って静的なページを扱うだけでなので、レンタルサーバ(ConoHa WING)で十分、そしてこのブログも ConoHa WING で運営しているので、そこにポータルサイトを相乗りさせてしまえば新しくサーバを契約する必要もないしお金もかからない、というのが、レンタルサーバで運用しようとしている理由。
方法 #
お名前ドットコムで DNS レコード設定 #
まず、お名前ドットコムの DNS レコード設定を下記のようにする。
No. | HOST NAME | TYPE | TTL | VALUE
--- | ------------------- | ----- | ----- | ------------------------
1 | example.com | NS | 86400 | 01.dnsv.jp
2 | example.com | NS | 86400 | 02.dnsv.jp
3 | example.com | NS | 86400 | 03.dnsv.jp
4 | example.com | NS | 86400 | 04.dnsv.jp
5 | aaa.example.com | A | 3600 | VPS の IP アドレス
6 | www.aaa.example.com | CNAME | 3600 | aaa.example.com
7 | example.com | A | 3600 | ConoHa WING の IP アドレス
8 | www.example.com | CNAME | 3600 | example.com
1〜4 行目はネームサーバの設定なのでデフォルト状態からノータッチ。
5、6 行目はサブドメインに関する設定。VPS に振り分けるようにしている。
7、8 行目がネイキッドドメインに関する設定。ConoHa WING に振り分けるようにしている。
なお、ConoHa WING の IP アドレスを確認する方法は下記参照。
ConoHa WING ご利用ガイド|サーバー契約情報を確認する
ConoHa WING でドメインを追加する #
次に、ConoHa WING で、example.com のドメインを追加する。操作方法は下記参照。無料独自 SSL は「利用する」で OK.
なお上記ページ内に、「※ドメイン追加の際にはドメイン提供元でネームサーバー情報を変更するだけで WING が利用できるよう自動的に DNS レコードが ConoHa の DNS にドメインとあわせて追加されます。」と書いてあるが、ネームサーバ情報を変更したくないし、しなくても大丈夫、というのが今回の記事の要旨。
またドメイン追加時に無料独自 SSL の設定を忘れた場合は、以下の通り操作すれば後からでも変更可能。
ConoHa WING ご利用ガイド|無料独自 SSL を設定する
なお上記ページ内に、「※無料独自 SSL を利用するにはあらかじめドメインのネームサーバーを ConoHa のネームサーバーに設定する必要があります。」とあるが、ネームサーバ情報を変更したくないし、しなくても大丈夫、というのが今回の記事の要旨(しつこくてすみません…)。
終わり #
はい、これで作業は終わり。
お名前ドットコムの DNS レコード設定と、ConoHa WING のドメイン追加が反映され次第、 example.com
で ConoHa WING のサーバにアクセスするようになっている。
ためしに、ConoHa WING のファイルマネージャーから、 public_html/example.com
直下に、 index.html
というファイルを置いてみよう。ファイルの中身は、
<h1>Hello World!!</h1>
のような感じで適当に。
example.com
にアクセスすると、上記が表示されるはず。
ついでの設定 #
これは本記事の要旨ではないが、ついでに、301 リダイレクトの設定もしておこう。
(ワードプレスでサイトを作ろうとしている場合、以下はワードプレスの設定で実現できるはずなので不要です)
http://example.com
http://www.example.com
https://www.example.com
上記3つへのアクセス全てを、 https://example.com
にまとめるようにしておきたい。
無料独自 SSL を利用するにした場合、http から https へのリダイレクトは自動で行われるようになっているため、現時点では以下のようにリダイレクトされるようになっている。
http://example.com
→https://example.com
http://www.example.com
→https://www.example.com
https://www.example.com
→ リダイレクトなし
そのため、追加で行うべきは、www 有りから www 無しへのリダイレクト設定。これは.htaccess を編集して実現する。操作方法は下記参照。
ConoHa WING ご利用ガイド|.htaccess の設定を編集する
.htaccess の中には以下を記載しておく。こうすることで www 有りから www 無しへの 301 リダイレクトが行われるようになる。
# www有りを無しに301リダイレクト
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www.(.+)$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://%1/$1 [R=301,L]
以上 #
以上で設定は終わり。あとはサイトを作っていくだけです。