ディープラーニング G 検定(2023年 第2回)受験記録まとめ
May 29, 2023
2023 年 5 月の G 検定を受験し合格しましたので、振り返り記録しておきます。
- G 検定について | 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】
- https://www.jdla.org/certificate/general/start/
学習開始前の事前知識 #
私はソフトウェアエンジニアとして働いてはいますが、機械学習やディープラーニングについての知識はありませんでした。実際、後述するテキストを最初に読んだときはチンプンカンプンで、途中から読むのが苦痛に感じたほどです笑
唯一もともと知っていた内容は CPU/GPU の部分です。ただ、これは文量にしてテキスト約 350 ページ中のたった 2 ページ弱です。つまり 1 パーセントにも満たない部分であり、知識ゼロの状態からのスタートだったと言っていいでしょう。
参考書など #
計4つのコンテンツを利用しました。書籍のテキストを1冊、書籍の問題集を1冊、ウェブサイトの問題集を1つ、YouTube 動画を1つです。
- 深層学習教科書 ディープラーニング G 検定(ジェネラリスト)公式テキスト|翔泳社
- 徹底攻略ディープラーニング G 検定ジェネラリスト問題集 第 2 版|インプレスブックス
- G 検定模擬テスト | Study-AI
- JDLA G 検定模試をひたすら解説する! - YouTube
学習方法 #
試験日の 10 日前くらいから学習を開始しました。
最初にテキストを1度読み、その後は書籍とウェブサイトの問題集を1周実施しました。実施中は知識の整理も兼ねてノートをとっていました。(せっかくだったので、それらのノートは記事として先日投稿しています。)
その後は再びテキストに戻って2周目の読書、そして改めて問題集およびウェブサイトの2周目を実施したところで試験を迎えました。
また、気分が向かないときはリフレッシュも兼ねて、上記の YouTube 動画を視聴していました。
受験時の様子 #
2023 年 5 月 13 日 13:00 - 15:00 での受験でした。2時間で 191 問の問題に解答します。
方々で言及されていたので覚悟はしていましたが、テキストや問題集の内容よりも実際の試験問題の方が難しく感じました(実際難しいと思われます)。テキストや問題集通りのシンプルな問題も一定数出題される一方で、テキストで記載されているよりも踏み込んだ細かい内容が問われたり、そもそも学習中に1度も見かけなかったような用語に関する知識が問われることもありました。
解答に自信のない問題については後で回答するフラグ(試験サイトの仕組みとしてそういう機能があります)を立てておき、まずはすぐに解答できる問題を手早く片付けるように進めました。最後まで終わった後で、フラグを立てていた問題に時間をかけて取り組むという進め方をしました。
なお、そのような場合に備えて事前に用意していたチートシート(有志の方が公開してくださっています。検索すると色々出てくるはず。)は結局利用しませんでした。それらのチートシートは、主にテキストや問題集ベースの情報を整理しているはずですが、調べたい問題はテキストには記載がないものばかりだったため、これらのチートシートでは該当する内容が見つからないだろうと考えたためです。
そのため、チートシートではなく通常通り Google 検索のほか、ディープラーニングの検定らしく ChatGPT に聞いて解答しました。
最終的には制限時間を使い切る形ですべての問題に解答しました。調べようと思えばどこまで調べることができてしまうため際限がないですが、2時間という枠の中では、ある程度調べ切れた気もしましたし、そういう意味ではあまり焦らされることもなく、気持ち的にはある程度余裕を持って解答できるような時間制限になっているのではないでしょうか。
試験終了時は、恐らく合格できているのでは、という実感がありました。
結果 #
5 月 29 日にメールが届いており、結果は合格でした。
メールに記載されていた情報だと、今回の受験者・合格者数は以下とのことです。
- 総受験者数:3,052 名
- 合格者数:2,075 名
計算すると合格率は約 68% のようですね。
メールには私の得点率も記載されていました。
- シラバス分野別得点率(小数点以下切り捨て)
- 1.人工知能とは・人工知能をめぐる動向・人工知能分野の問題:94%
- 2.機械学習の具体的手法:95%
- 3.ディープラーニングの概要:93%
- 4.ディープラーニングの手法:91%
- 5.ディープラーニングの社会実装に向けて:94%
- 6.数理・統計:100%
- 7.法律・倫理・社会問題:82%
ほかと比較すると、法律・倫理・社会問題の得点率が低いことが分かります。受験本番当時、確かにこの分野の問題には苦戦した記憶があります。調べても明確な答えがわからないものが多く、ある程度で見切りをつけて適当に回答した問題も多かったです。
なお数理・統計が 100% 正解できていることについてですが、この分野は簡単な問題しか出題されませんでした。特に複雑な計算問題もなく、その場で文章を読んで内容を理解・計算すれば回答できるようなものしか出なかった記憶です。
全体的に比較的高い正答率であることから、今回の勉強方法で合格するには十二分だったと言えるでしょう。
今後の受験者の方に向けて #
今後受験される方は、上記で記載した学習方法を踏襲すれば合格できるのではないでしょうか。
それでも不安があれば、追加で別教材を用いて学習するのも良さそうです。別の問題集も検討するほか、試験では法律・倫理・社会問題の分野に関して AI 白書の内容からの出題が多いような気がしますので、だいぶ余力があるならば目を通してみるとプラスになるかもしれません … が、私は読んでいないのでなんとなくそう感じた、という程度で。文量がかなりあるため、気軽には手を出せないですよね。
本来であれば出題範囲の幅と深さをすべて網羅したテキスト・問題集が出版されることが望ましいですが、学習者が自分でできることとしては、テキストに記載されている内容については自信をもってすぐに解答できるようにしておけば十分かと思います。
試験中に書籍やネットなどでの検索が許されているため、テキスト外のものについてはその場で調べて解答する方針とし、その時間を可能な限り多く捻出するためにも、調べずとも解答可能な問題を手早く片付けることができるようにテキストの内容だけはしっかりと記憶・理解しておく、という方策で良いと思います。